ADHDの脳構造の特徴をAIで解析、面接などの診断から脳外科的診断へ
福井大学「子どものこころの発達研究センター」の友田明美教授らの研究チームは、ADHD児の脳構造の特徴を人工知能(AI)により解析し、ADHD児の特定の脳部位に特徴があることを明らかにした。この研究成果は、英国時間(GMT)の3日に英国科学雑誌『セレブラル・コルテックス』に掲載された。
ADHDは、気が散りやすいなどの不注意や、落ち着きがないなどの多動性・衝動性が特徴の神経発達症(発達障がい)の一つで、国内での有病率は3~7%と言われている。同研究チームは、ADHDと診断された7~15歳の子どもの脳をMRIで撮像。148の脳領域ごとに脳皮質の厚みと面積を測定し、人工知能技法の一つである機械学習を利用してデータ解析を行った。
その結果、情動・動機づけや意思決定に重要な役割を担う「
ADHDは現在、医師による面接や症状のチェックリストで診断が行われているが、研究チームは今回の成果から、ADHDを脳外科的に診断ができるところまで応用性を高めることを、研究目標にするとしている。
(写真はイメージ)