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正社員の約1割が副業実施、デメリットは過重労働 パーソル副業実態調査

正社員の約1割が副業実施、デメリットは過重労働 パーソル副業実態調査

総合人材サービスのパーソル総合研究所は副業に関する個人や企業の実態把握を実施し、12日に「副業実態・意識調査結果【個人編】」を発表した。正社員の 10.9%が副業実施中で、そのうち1年以内の開始が41.3%を占め、加速する副業の実態が明らかになった。

調査期間は2018年10月26日~10月30日、勤務先の企業規模が従業員10人以上の正社員20~59歳の男女合わせて1万3958人を対象にインターネット調査を実施した。

正社員のうち、現在副業している人は10.9%で、過去に副業経験がある人は9.9%、副業経験ナシは79.2%だった。3年以内に副業経験がある人のうち、副業開始のタイミングは1年以内が41.3%で、なかでも「6か月~1年前から」が21.9%と最多だった。これについて同社は「2018年1月の厚生労働省によるモデル就業規則の改定や副業・兼業の促進に関するガイドライン、副業関連のニュースなどにより、この1年間、副業が加速したと考えられる」と分析した。

また、「現在は副業を行っていないが、今後副業したい人」は41.0%となり、現在の副業者は1割程度にとどまるが、今後さらに増加していく可能性が示された。

副業の目的については「収入補填」が全年代で1位に。2位以降は、20~30代男性では「自己実現」「本業の仕事に対する不満解消」が高く、50代女性では「現職の継続就業の不安解消」が高い等、年代による差があった。なお、副業による平均月収は6.82万円、副業による平均時給は1652.1円だった。

1週間あたりの副業にかける時間は、「5~10時間未満」が29.6%で最多で、平均は10.32時間だった。本業と併せた1週間の総労働時間は50~60時間未満が33.1%だったが、70時間を超える人が11.1%と約1割いた。副業のデメリットについては「過重労働となり体調を崩した」が13.5%、「過重労働となり本業に支障をきたした」が13.0%で、過重労働への注意の必要性が浮き彫りとなった。

一方、副業による本業への影響については、会社へのロイヤリティや本業のパフォーマンスが「高まった」が「低下した」を上回り、「本業のモチベーションが向上した」は23.1%となった。本業の仕事についても「既存のやり方にこだわらず、よいと思ったやり方で仕事をするようになった」が43.5%となるなど、本業に対するプラスの効果も見られた。

(写真はイメージ)