GW前に「内定」開始予定が過半数 20年卒採用企業調査
「3月採用広報解禁、6月選考解禁」の4年目となる2020年卒の就職活動。平成最後の就活生はどのような就職活動を迎えるのだろうか。
就職支援サイトを運営するディスコ(東京都文京区)が21日に2020年卒者の採用方針についての調査結果を発表した。採用見込みは9年連続で「増加」が「減少」を上回り、学生に優位な売り手市場が続く見込みだ。
続く売り手市場。大手企業は採用意欲「高」
2020年3月卒業予定者の採用見込みは、前年よりも採用を「増加」すると回答した企業が28.0%であるのに対し、「減少」は7.9%。5年連続で「増加」が「減少」を20ポイント以上も上回った。企業の採用見込みは、リーマン・ショック後の2011年卒採用を底に増加傾向が続いてきたが、採用意欲は20年卒採用についても維持される見込みだ。従業員規模別に見ると、いずれの規模も「増加」が「減少」を大幅に上回るが、従業員1000人以上の大手企業では3割超となる32.3%が増加と回答。特に、大手企業の採用意欲の高さが目立った。業界別でも、いずれも前年より「増加」が「減少」を上回り、特に「IT」「流通・商社」では「増加」と回答した企業の割合が3 割を超えた。
採用活動のスタンスでは、「学生の質よりも、採用予定人数の確保を優先」という企業が25.2%に上った。
GW前には内定出し開始。採用活動のスケジュールは?
自社セミナー・説明会の開始は3月上旬が33.4%と最も多く、次いで3月中旬が24.3%となり、今年も採用広報解禁月の3月に集中した。一方、2月までに開始した企業は計24.1%と前年の計21.1%よりも増加しており、早期に開始する企業が増えたことがわかった。
エントリーシートの受付開始は、54.6%の企業が3月上旬と回答し、採用広報解禁直後への集中が高まる見込み。エントリーシートの結果通知時期は分散しているが、3月の合計が52.5%だった。
面接開始時期については3月下旬が14.3%で最多に。その前後の時期もそれぞれ1割を超えており、3月中旬から4月中旬の合計が50.0%となった。また、選考解禁直後の6月上旬は7.0%にとどまった一方で、早期化も顕著で、3月1日の採用広報開始前に面接を始める企業が計13.9%となり、前年の7.5%を大きく上回っていた。
また、内定出しの開始時期は6月上旬が最も多く13.7%、4月下旬も12.3%と1割を超えた。4月下旬までを合わせると51.4%となる。大型連休となる今年のゴールデンウィークだが、2社に1社は大型連休前に内定を出し始める見込みだ。
同調査は全国の主要企業1万4007社を対象に、2019年1月28日~2月6日の期間にインターネットアンケートを実施したもの。回答社数は1306社。
(写真はイメージ)