東大、アジアトップから転落 THE世界大学ランキング

英国の教育専門誌『タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)』が9月30日、国際的にもっとも権威があるとされる「世界大学ランキング2015-2016」を発表した。日本勢では昨年23位だった東京大学が43位、昨年59位だった京都大学が88位と、共に大きくランクを下げた。一方、昨年25位だったシンガポール大学が26位、昨年48位だった北京大学が42位で、東京大学はアジアトップの座を奪われた形だ。その他100位以内のアジア勢は、香港大学が44位、清華大学が47位、南洋理工大学(シンガポール)が55位、香港科技大学が59位、ソウル大学(韓国)が85位。

日本政府は昨年6月に示した「日本再興戦略」で、「今後10年間で世界大学ランキングトップ100に10校以上を入れる」ことを目標として掲げていた。文部科学省もこれを受けて昨年9月、大学の国際競争力を高めるために重点的に財政支援する「スーパーグローバル大学」37校を選び、このうち東京大学や京都大学など13校については世界大学ランキング100位以内を目指す「トップ型」として、2023年度までの10年間に1大学当たり最高約4億2千万円の補助金を毎年支給することを決めている。そのため、トップ型に認定した13校のランキングが注目されていた。

東京大学と京都大学を除く残りのトップ型11校のランキング結果は、201位から250位に東北大学と東京工業大学、251位から300位に大阪大学、301位から350位に名古屋大学、351位から400位に九州大学、401位から500位に北海道大学、東京医科歯科大学、筑波大学、501位から600位に広島大学、慶應義塾大学、601位から800位に早稲田大学。

その他の800位までの日本勢は、401位から500位に東京都立大学、九州工業大学、501位から600位に金沢大学、大阪市立大学、東京農工大学、601位から800位に千葉大学、愛媛大学、岐阜大学、順天堂大学、近畿大学、神戸大学、熊本大学、長崎大学、新潟大学、岡山大学、大阪府立大学、埼玉大学、信州大学、昭和大学、上智大学、東海大学、徳島大学、東京海洋大学、東京理科大学、鳥取大学、豊橋技術科学大学、横浜市立大学、横浜国立大学。

なお、トップ10は大きな変動がなく、1位は5年連続でカリフォルニア工科大学(米国)。2位はオックスフォード大学(英国、昨年3位)、3位はスタンフォード大学(米国、同4位)、4位はケンブリッジ大学(英国、同5位)、5位はマサチューセッツ工科大学(米国、同6位)、6位はハーバード大学(米国、同2位)、7位はプリンストン大学(米国、同7位)、8位はインペリアル・カレッジ・ロンドン(英国、同9位)、9位はチューリッヒ工科大学(スイス、同13位)、10位はシカゴ大学(米国、同11位)。