東京2020オリンピックメダルデザイン テーマは多様性や調和
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下、東京2020組織委員会)は、東京2020オリンピック開会式の1年前にあたる24日、オリンピックメダル・メダルリボン・メダルケースのデザインを発表した。
おもて面には、近代オリンピックが初めて開かれたパナシナイコスタジアムに立つ勝利の女神ニケ像と、オリンピック競技大会の正式名称「Games of the XXXII Olympiad Tokyo 2020」、オリンピックシンボルが刻まれている。うら面のデザインは、東京2020入賞メダルデザインコンペティションで応募された作品から選定された。
メダルのデザインコンセプトは、光や輝きをテーマとし、原石を磨くようなイメージ。この光は、アスリートだけでなく周りで支えている人たちのエネルギーを象徴し、さらに世界中の人々が手をつないでいる様子も込められている。スポーツで競い合い、頑張っている人が称えられる世界になってほしいという思いを込めて、多様性を示す、さまざまな輝きをもたらすデザインになっているという。
リボンのデザインには、東京2020大会を象徴する藍と紅が使用され、日本らしい組市松紋を用いたデザインは祝祭感とともに多様性と調和を表現。また、視覚に障がいのある方でも手で触れることで順位がわかるように、うら側に金メダルには1つ、銀メダルには2つ、銅メダルには3つの凸のシリコンプリントの加工が施されている。
メダルケースは、日本人が古くから親しんできた藍色の木製のケース。国産のタモ材を使用し、職人の手で一つずつ仕上げられている。一つ一つ異なる個性豊かな杢目は、オリンピック・パラリンピックの多様性を象徴しているという。
なお約5000個のメダルは、2017年4月から2019年3月までの2年間に回収した、使用済み携帯電話やパソコンなどの小型家電の金属をもとに製作される。メダルは、直径85mm、厚さ7.7~12.1mm、重さ約450~556g。側面には、各競技名・種別名・性別・種目名が英語で刻印される。
画像提供:東京2020組織委員会