日本でも大手企業が脱プラスチックの動き ネスレなど

日本でも大手企業が脱プラスチックの動き ネスレなど

米・シアトルに本社を置くスターバックスが昨年7月、プラスチック製のストローを2020年末までに世界中の店舗で全廃することを発表した。以来、日本でも企業での脱プラスチックの動きが少しずつ広がっている。

ネスレ日本は1日、チョコレート菓子「キットカット」の大袋タイプの外袋を、プラスチックから紙パッケージに変更すると発表した。2019年9月下旬出荷分より切り替えられ、パッケージの変更により年間約380トンのプラスチックが削減される見込みだという。

7月にはファーストリテイリングが、ショッピングバックを紙製に切り替える他、ユニクロ、GU(ジーユー)でのショッピングバックの有料化、商品パッケージの見直しを行い、2020年までに店頭での使い捨てプラスチック包装の85%の削減を目指すと発表した。

また、大日本印刷は、粉末製品や固形物を入れるプラスチック製品に替わる、再封可能なチャック付き紙容器を開発。2022年度に年間10億円の売り上げを目指すという。この他にも、製造過程で生じる二酸化炭素やプラスチックの削減や100%リサイクル素材を使用した製品の発表が相次いでいる。

昨年から急激に顕在化し、問題視されている海洋プラスチックごみ問題や気候変動問題に対する消費者の意識の高まりが、世界的に大手企業を動かす流れとなっている。日本でも企業の取り組みの拡大と、消費者の関心と選択が求められ始めている。

(写真はイメージ)