国内有数の養蚕地で無農薬の桑を食す 道の駅「ふくしま東和」
「道の駅」は、道路利用者のための「休憩機能」、道路利用者や地域の人々のための「情報発信機能」、道の駅を核としてその地域の町同士が連携する「地域の連携機能」という3つの機能を持つ道路施設。2019年6月19日付時点で全国に1160カ所あるという。沿道地域の文化・歴史・名所・特産物などを紹介するなど施設毎に個性豊かなサービスを展開している。 |
福島県二本松市の東和地域は国内でも有数の養蚕地だった場所。今は、養蚕業はほとんど行われていないが、蚕のために栽培されていた桑が名産として残っている。そんな地域にある「道の駅 ふくしま東和」では桑を使った商品が多数販売されている。
店内に入るとまず目につくのが桑の葉を使った健康食品の数々。桑の葉を粉にした「桑の葉パウダー」(50g、880円税抜)は水やお湯に溶かして飲むというもの。まず桑の味を知りたいという人には、無料での試飲がおすすめ。桑の葉を食べて育つ蚕は繊細な生き物なので、桑畑はもちろん、周りの畑も農薬を使わないのだという。桑パウダーは、手摘みした無農薬の桑の葉を用いて作っているので、安心して飲むことができる。桑の葉の収穫シーズンは夏。毎年7月初旬頃からその年に収穫した桑の葉の加工が始まり、2カ月ほどかけて9月頃に出来上がるという。直売所では、桑製品以外にも地元で採れた野菜や手作りのお菓子などを多数販売されている。
直売所の奥には小さな食堂がある。土曜の昼ともなると、30人ほどが入れる店内は家族連れなどで混雑していた。メニューには中華料理と和食があるが、ここでしか食べられない名物メニューが、「桑ざるうどん」(600円税込)。麺に桑の葉が練りこんであり、鮮やかな緑色が目を引く。うどんはコシが強く、めんつゆにつけずそのまま食べるとほのかに抹茶のような、桑の葉の香りが楽しめる。
敷地内にあるジェラート屋「ジェラートNATURE(ナチュール)」には、そんな名産品の桑の葉や桑の実を使ったジェラートも。ここのジェラートは種類が豊富で、桑以外にも「人参ナツメグ」「梅干し」「えごまみそ」といった珍しいフレーバーが並んでいる。「桑の実」は、酸味は強くなく優しい甘さで、ミルクと合わさったほっとする味だ。ミニジェラートは各240円。
施設案内
所在地:福島県二本松市太田字下田2-3
直売所・喫茶営業時間:9~19時
休憩所(自販機等):24時間利用可
駐車場:普通車40台、大型車2台、身障者用2台
休館日:1月1日