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10月16日は「世界食料デー」 飢餓や食品ロスなどの問題を考える日に

10月16日は「世界食料デー」 飢餓や食品ロスなどの問題を考える日に

10月16日は国連が1981年に制定した「世界食料デー」。「世界食料デー」とは、世界中の人々が協力し合い、最も重要な基本的人権のひとつである「食料への権利」を実現し、飢餓を解決することを目的とした世界共通の記念日です。

 

世界の食料問題を考える

今、世界全体の人口は75億人。地球上にはすべての人が十分に食べられるだけの食料が生産されていると言われながらも、世界の全人口の9人に1人にあたる8憶2100万人が飢えに苦しんでいます。その一方で毎年、生産された食べ物の3分の1が廃棄されるという、いわゆる「食品ロス」は深刻で、相矛盾する2つの問題が存在しています。

飢餓と食料問題は地球規模の深刻な社会課題となっていますが、では日本はどうでしょうか? 日本は世界6位の「食品ロス」 大国であり、「食べられる状態」での廃棄は3割以上に上ると言われています。その一方で2015年の厚労省の調査によると、日本の15.6%の人が貧困ライン以下(全人口の中央値の半分に満たない所得)で生活しており、食の貧困に直面している人たちは少なくありません。

食料問題に取り組むイベントや取り組みを、以下にいくつか紹介します。

 

■Zero Hunger Challenge for AFRICA 食品ロス×飢餓ゼロ

「Zero Hunger Challenge」は、国連WFP協会が世界食料デーに因んで実施するアフリカにおける学校給食支援キャンペーン。「食品ロスになりがちな食材を使った料理の簡単なレシピと写真を、ハッシュタグ「#ゼロハンガーチャレンジ」「#wfp」付きでSNSに投稿すると、1投稿につき120円が寄付協力企業から国連WFPのアフリカにおける「学校給食支援」に寄付されます。実施期間は10月31日まで。

 

■こども宅食

日本の子どもの「7人に1人」、ひとり親家庭の子どもは「2人に1人」が貧困状態あると言われています。「こども宅食」は2017年に東京都文京区ではじまった、経済的に厳しい家庭を対象に定期的に食品を届ける取り組みです。現在は、活動を全国に広げて子どもの貧困をなくすことを目指しています。参加方法は、「ふるさと納税」による寄付や、食品の寄付、食品の梱包のボランティアなど多様なので、自分にあった方法で活動に参加できます。

国際社会は、持続可能な開発目標(SDGs)の中で2030年までに「飢餓をゼロに」することを約束しています。飢餓や食品ロスなど食料問題を前にして、今一人ひとりができることは何か。「世界食料デー」をきっかけに、世界の食の問題とその解決策について、一人一人が自分事として考えてみる機会にしてみては。

(写真はイメージ)