AI活用「スマート保育園」で保育の質向上へ 全国でモデル園を募集
保育施設向けIoT・ITデバイスを開発・提供するユニファ(東京都千代田区)は20日、AIなどの最新テクノロジーを活用した次世代型保育園「スマート保育園」の展開に向け、モデル園の募集を全国で開始することを発表した。「スマート保育園」を通して、保育士の労働環境の改善などを目指すという。
同社が推進する「スマート保育園」とは、AIやIoTを活用して保育現場の業務負担を軽減し、保育士が十分に子どもと向き合う環境を整えることで保育の質の向上を目指す次世代型の保育園。乳幼児の午睡(お昼寝)を見守る医療機器サービス「ルクミー午睡チェック」や保育施設での子どものようすや成長を記録し保護者がオンライン上で購入できる写真・動画提供サービス「ルクミーフォト」など、同社の提供する「ルクミー」シリーズを導入し、保育業務の効率化を図る。2019年の埼玉県における実証実験を経て、本格始動に向けた全国の保育施設を対象としたモデル園の募集に至った。
同社がスマート保育園を推進する背景には保育士不足の問題がある。女性の社会進出により子どもを乳児期から保育施設に預けて働く世帯が増加。さらに、2019年10月からスタートした幼児教育・保育の無償化によって保育施設利用を新たに検討する世帯が増えている。それに伴い多数の保育士の確保が必要とされているが、労働環境や責任の重さなどを理由に、現場の保育士不足は深刻化している。
同社は、「スマート保育園」の実装により、保育士の労働環境の整備と改善、保育現場における課題解決を通じた保育園の社会インフラ化を目指すという。
画像提供:ユニファ