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障がい児の学習・生活支援「魔法のプロジェクト」 ICT活用事例公開

ソフトバンクと東京大学先端科学技術研究センターは、2019年4月から1年間実施した障がい児(※)の学習・生活支援を行う実践研究プロジェクト「魔法のプロジェクト2019 ~魔法のWallet~」の成果をまとめたICT活用事例報告書を作成し、27日に専用ウェブサイト「魔法のプロジェクト」で公開した。報告書はサイトから自由にダウンロードでき、障がい児の学習・生活支援におけるICT(情報通信技術)の具体的な活用方法やその効果を紹介している。

2009年度から開始した「魔法のプロジェクト」は、特別支援学校や特別支援学級、通常学級に所属する児童・生徒と教員などを対象に、タブレットや人型ロボット「Pepper」、スマートスピーカー、電子書籍リーダーなどのICT機器を1年間無償で貸し出し、学校や家庭で活用して、その実践事例を研究・公開することで、障がい児の学習・生活支援促進を目的として活動している。

2019年度の特徴は、読み書きの速度や正確性の課題、認知の偏りなど、特性によって従来の指導では学習が難しい児童・生徒が少なからず存在することが文部科学省の通知などで周知され、特別支援学校だけでなく通常校においても、個に応じてICTの活用を含めた学び方が進んだ点にある。書くという従来の手段に加えて、入力によるノートテイクや、テストでのICTの活用事例などが増加した他、スマートスピーカーなどのICT機器の利用もより一層進んだという。

ソフトバンクと東京大学先端科学技術研究センターは、今後も最新のICTを活用して、障がい児が自身の持てる力を引き出すことを支援し、ICTを活用できる教員の育成などに取り組むとしている。

※認知やコミュニケーションに困難のある障がい児、自閉症、読み書き障がい、知的障がい、肢体不自由、聴覚障がいなどを含む。

(写真はイメージ)