クモの糸で作ったパーカーを一般公開 ザ・ノース・フェース
スポーツ用品メーカーのゴールドウインは、スパイバー(山形県鶴岡市)が開発したクモの糸のたんぱく質素材「QMONOS」を用いて制作したアウタージャケットのプロトタイプを、自社ブランドのザ・ノース・フェースから「ムーン・パーカ(THE MOON PARKA)」として発表した。このプロトタイプを、同ブランドの全国の旗艦店で一般公開する。まず原宿店で10月10~18日に行われる予定。
クモの糸は地球上でもっとも強度の高い素材ではあるが、これまでは製造コストのために商品の素材として使うことができなった。スパイバーは、発酵プロセスにおいて従来より5万3000分の1という低コスト化を実現して、大規模な普及を目指せるコストでの生産を可能にした。
同製品のベースは、同ブランドの「アンタークティカ・パーカ(ANTARCTICA PARKA)」。製品名のMOONの由来は、「Moonshot」という言葉が、「不可能で馬鹿げている」という意味から、アポロ計画によって「ハイリスク・ハイインパクトで壮大な挑戦」という意味に変わったように、クモの糸の実用化という夢が工業素材の歴史上に大きなイノベーションだという思いが込められているという。
(写真はイメージ)