新幹線の余剰スペースを活用した貨客混載事業 JR各社が推進
九州旅客鉄道(以下、JR九州)と佐川急便(以下、佐川急便)は8月26日、宅配便荷物を九州新幹線で運ぶ貨客混載事業の協業に関する基本合意に至ったと発表した。
佐川急便は九州地域内での集配効率を高めるために、列車を使った貨客混載事業の可能性を模索していた。またJR九州としても、九州新幹線車内の余剰スペース(業務用室)を有効活用して収入に繋げることができる点から、両社での取り組みを決定した。
九州新幹線の博多駅〜鹿児島中央駅上下間で、新幹線車内の余剰スペースへ宅配便荷物を収納した専用ボックスを積載して、輸送することを検討しているという。今後、貨客混載事業の実施に向けて実証実験などを行っていく予定だが、現時点で実施時期は未定とのこと。
新幹線車両の余剰スペースを活用した貨客混載の取り組みは、各地で進みつつある。8月26〜28日には東日本旅客鉄道(JR東日本)が東北新幹線の客席を使って、宮城県石巻産の鮮魚類を首都圏へ輸送する地産品輸送トライアルを実施している。実施期間中は、当日朝に石巻市内で水揚げされたヒラメ、スズキなどの鮮魚類を、JR東京駅構内の商業施設内にある飲食店「回転寿司 羽田市場」「海鮮居酒屋 羽田市場」などで提供する。
画像提供:JR九州