「富岳」、スパコン世界ランキング1位獲得 2期連続

スパコン「富岳」、性能ランキングで世界一 2期連続

理化学研究所(理研)と富士通は17日、共同で開発しているスーパーコンピュータ「富岳」が世界のスーパーコンピュータにおけるランキング4種類において、第2位に大きな差をつけて1位を獲得したと発表した。富岳が1位になるのは今年6月に続いて2期連続。

今回のランキングは、11月9日から19日までオンラインで開催された、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)に関する国際会議「SC20」にて発表されたもの。「富岳」が1位となったランキングは、(1)世界のスーパーコンピュータの性能ランキング「TOP500」、(2)実用的な処理速度についての「HPCG(High Performance Conjugate Gradient)」、(3)人工知能(AI)の性能ベンチマークの「HPL-AI」、(4)大規模グラフ解析に関する性能の「Graph500」の4種類。

「富岳」はスーパーコンピュータ「京」の後継機。2021年度の供用開始を目指して開発・整備中だが、試行的に一部の計算資源を新型コロナウイルスの対策研究などに利用している。これらのランキングにおける2期連続の第1位獲得は、「富岳」の総合的な性能の高さを示すものである。

理研計算機科学研究センターの松岡聡センター長は、「今後『富岳』は、スパコンとしてのそれ自身の利用と共に、開発された『富岳』のITテクノロジが世界をリードする形で広く普及し、新型コロナに代表される多くの困難な社会問題を解決し、我が国のイノベーションを先導していくだろう」とコメントした。

(写真はイメージ)
 

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