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日本オープンイノベーション大賞 AI開発など14プロジェクトが受賞

内閣府は17日、第3回「日本オープンイノベーション大賞」の授賞プロジェクトを発表、内閣総理大臣賞など13の賞を14のプロジェクトが受賞した。

日本オープンイノベーション大賞は、オープンイノベーションのロールモデルとなる先導的または独創的な取り組みを表彰・発信することで、オープンイノベーションのさらなる普及とイノベーション創出の加速を目的とする制度。授与される賞は、政府各省庁の担当分野ごとの大臣賞、長官賞に加えて、経済団体・学術団体の会長賞などがある。

内閣総理大臣賞を受賞した「社会的意思決定アルゴリズムのオープンソース開発&実装基盤」は、イェール大学、東京工業大学、ZOZO、スタートアップの半熟仮想(東京都杉並区)が連携してアルゴリズムを開発、無償公開してAIの社会実装を促進したもの。ファッション推薦アルゴリズムの性能であるクイック率を従来より40%以上改善するとともに、継続改善の開発工数を30%削減した。無償公開により、今後の幅広い領域での意思決定の最適化・自動化に寄与した。

農林水産大臣賞の「陸上養殖新産業による食糧危機の解決/地方創生」は、ウニ・ナマコの陸上養殖においてICT技術を活用した養殖管理システムを確立し、北海道神恵内村の地方創生に貢献した。陸上養殖は海中養殖と比較して環境汚染が少なく生産性が高いというメリットがある。

環境大臣賞の「『アップサイクル×福祉×JR 東日本』によるSDGs推進」では、駅や工事現場などを「ステーション・ミュージアム」としてラッピング、知的障害のあるアーティストの作品を再利用可能な素材を活用して展示し、展示後の販売でアップサイクル(単なるリサイクルでない価値を付加した再循環)を実現した。大形の掲示物に多用される塩化ビニールシートの代わりに再利用可能な防水布を使用、再利用したトートバック5デザイン計80点を予約完売した。

日本学術会議会長賞の「低出生体重児減を実現した“岩見沢市・北海道大学の産学地域共創プロジェクト”」は、妊産婦から出産、子育てを継続的にフォローする「母子健康調査」により低出生体重児減を実現した。また、母子に最適な食のリカーリングサービス、コロナ禍を受けての、在宅・遠隔妊産婦健診・診療を実施。低出生体重児の低減により発達障害低減、将来の疾病リスク低減が期待される。

(写真はイメージ)