サンダルで運転していませんか? 車の運転に及ぼす影響を検証 JAF

ビーチサンダルやミュールなど、「車の運転に適さない」といわれる履物がいくつかある。実際のところ、履物の違いによって運転にどのような影響があるのだろうか? 日本自動車連盟(以下、JAF)がサンダルや革靴・スニーカーなどによる運転操作の変化を検証し、その結果をウェブサイトに9日付けで公開した。

今回の実験では、さまざまな履物を着用したモニタードライバーがテストコースを走行。実際に、履物の違いによってペダルの操作性がどれくらい変わり、運転操作にどのような影響があるのかを検証した。

モニタードラーバー4名が着用した3種類の履物は、以下の通り。

・1人目(20代男性):つま先が尖った革靴、ビーチサンダル、スニーカー

・2人目(40代男性):革靴、木製サンダル、スニーカー

・3人目(30代女性):ミュール、厚底ブーツ、スニーカー

・4人目(40代女性):サンダル、ハイヒール、スニーカー

テストコースには細かい運転操作が想定される交通場面を設置した。4人のモニターは、1つの履物に対してコースを1周走行。それぞれの履物について、アクセルの踏み方やブレーキを踏む力、足の動きを計測器やカメラで確認し、運転操作への影響を検証した。

その結果、サンダルでは、ペダル踏みかえの際に脱げやすくなったり引っかかったりする場面が見られた。また厚底ブーツやハイヒールでは微調整のしづらさから、想定外に急加速・急発進した様子も見られた。この結果から、これらの履物では、咄嗟に操作しなければいけない時に対応できない可能性があることが分かった。

テスト走行時の様子(サンダル着用時)
テスト走行時の様子(厚底ブーツ着用時)

一方、自動車教習所などでも、運転時に着用が推奨されているスニーカーの場合は、ペダルを滑らかに操作でき、急ブレーキの際でも強い力で踏み込むことができていた。

テスト走行時の様子(スニーカー着用時)

今回の検証結果について、JAFは「近所に行くだけだから…、履き替えるのが面倒だから…と、ついつい思ってしまいがちですが、適切な履物での運転は自身の安全運転のためだけでなく周りの歩行者などへの安全にもつながります。運転に慣れてきた時にこそ、見直してほしい大切なポイントです」とコメントしている。

画像提供:JAF(冒頭の写真はイメージ)