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双葉町の壁画アート第1章フィナーレ 町の人々の姿を鮮やかに描く

オフィスアートや壁画アート事業を手掛けるOVER ALLs(東京都世田谷区)は3月10日から12日の3日間、福島県双葉町で約20人の町の人たちの顔を壁画アートとして描いた。町の人たちを壁画として描くことで、人が戻ってきた双葉町の未来を表現するねらいだ。

原発事故の影響で住民がいなくなった双葉町に必要なのは「人の心に火を灯すこと」。それができるのはアートの力ではないかと、同社は「FUTABA Art District」という企画を立ちあげ、2020年から双葉町の元住民に依頼して壁画を描き始めた。

昨年書かれた壁画。震災当時2歳だった男の子の10年の成長を描いている。

昨年まで同社が製作した壁画は7点あり、どれも壁いっぱいにカラフルな色合いの絵が描かれている。今回はそれらに、町民をモデルとした笑顔あふれる壁画アートが加わった。

右の絵が初期の作品、左が今回加わった作品
双葉駅前の交差点から見える消防団の壁にも、町民の顔が描かれている
銀行の壁には、鉢巻姿の町の人が描かれていた

いたるところで建築工事が進んでいる双葉町。復興も進み始めており、同社は今回の作品で第一章のフィナーレとしている。変わりゆく風景に加わった町の人の壁画アートは、見る人に力を与えてくれる。