エネルギー問題について楽しく学べる、2021年度「小学生かべ新聞コンテスト」結果発表

経済産業省資源エネルギー庁のエネルギー教育推進事業の一環として行われた、「わたしたちのくらしとエネルギー かべ新聞コンテスト」の2021年度受賞作品が7日公表された。

同コンテストは小学生を対象にエネルギー問題への関心と当事者意識を高め、学校や家庭・地域での実践行動を促すことを目的として、2019年度から行われている。3回目となる2021年度は、全国から集まった1008人394作品の中から、最優秀賞1点、審査員特別賞7点、優秀賞12点、入賞16点の受賞作品が選ばれた。

最優秀賞(経済産業大臣賞)は、北海道教育大学附属札幌小学校5・6年生の「地球を救おう~カーボンニュートラルで~新聞」が受賞した。カーボンニュートラル実現に向けた道のりを5つのステップに分け、各ステップで取り組むべきことについて述べていた。

また優秀賞受賞作品のうち、北海道教育大学附属札幌小学校6年の「未来のエネルギー新聞〜未来のエネルギーをまもるには?〜」には、既存の発電方法から音力発電や振動発電などの次世代発電についてまとめられていた。

かべ新聞は1作品1ページ。取り上げられた内容は幅広く、カーボンニュートラルやエネルギー安全保障をはじめ、再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、バイオなど)やベースロード電源(火力と原子力)などの発電方法、そして発電所への取材内容やアンケートによる意識調査などもあった。

各省庁の報道資料や研究機関の成果資料に見受けられるような難解な数式やグラフ、言い回しなどはなく、誰にでも読みやすい仕上がりだ。シンプル且つかわいいイラストと簡潔な文章で書かれており、前提知識がなくとも、エネルギーについて読み手がイメージしやすいような工夫が施されていた。

かべ新聞コンテストの最終審査委員長である山下宏文氏は、「何よりも大切なのは、かべ新聞の作り手の思いや問題意識です。この問題を何としても解決したい、このことをみんなに何としても知ってほしいといった思いがあることが、すばらしいかべ新聞への近道だと思います」とコメントした。

最優秀賞と審査員特別賞、優秀賞を合わせると20作品となる。1日1作品を読むことで、約3週間でエネルギーが私たちの暮らしにどう関わっているのか知ることができる。

 

2021年度「小学生かべ新聞コンテスト」受賞作品一覧