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10月15日は「きのこの日」 秋の味覚を味わおう

秋の味覚の代表格である「きのこ」。これから旬を迎えるきのこだが、その消費拡大や生産振興、および健康食品としての有用性や利用方法の消費への浸透を図るために、1995年に日本特用林産振興会によって、1015日が「きのこの日」として制定された。

ちなみに、アメリカやカナダ、オーストラリアも同様の目的で1015日を「きのこの日」と制定している。

きのこの食用の歴史

日本人がきのこを食べてきた歴史は古く、平安時代に倒木した広葉樹から野生のシイタケを採取したのが始まりとされている。

鎌倉時代には道元禅師の典座教訓にシイタケが記載されているほか、安土桃山時代には豊臣秀吉がシイタケを好んで食べたといわれている。

江戸時代になると徐々に栽培方法が研究され始め、昭和時代にはシイタケの生活環が解明され、純粋培養種苗接種法と呼ばれる原木に菌糸を植え付ける原木シイタケの栽培方法が確立した。

昭和45年以降には原木シイタケに変わって、おがくずと栄養分を袋に詰めた菌床を用いて工業的に栽培する方法が出始め、現在は菌床栽培のシイタケの生産量が多くなっている。菌床栽培は発生に2年かかる原木栽培と異なり、4か月程度の培養期間で収穫が開始でき、周年での収穫が可能になった。

国産のシイタケの生産量は2015年(平成27年)から2019年(令和元年)にかけてほぼ横ばいで、生のしいたけの自給率は97%程度となっている。これとは対照的に、乾シイタケの生産量は年々減少しており、令和元年では輸入量が66%を占めている。

きのこの栄養価

きのこは水分が9割を占め、食物繊維が豊富なことで知られている。100gあたりの食物繊維含有量はキャベツやセロリの2倍以上。ビタミンB群も豊富で、ビタミンB₁はレタスの2倍も含まれている。このほか、葉酸やカリウムも多く含まれている。

秋が旬!きのこを食べよう

10月は天然のきのこが多く取れる月でもあり、市場に最もきのこが多く出回る季節だ。10月15日のきのこの日に合わせて、全国各地でイベントも多く開催される。神奈川県横浜市のみなとみらいでは「ヨコハマきのこ大祭」が10月15、16日で開催され、きのこのモチーフの雑貨やアクセサリーが販売されたり、きのこの歌が披露されたりする。長野県や大阪府でも「きのこ大祭」が開催されるほか、東北自動車道では9月12日から11月30日まで「東北きのこ大合戦!」を展開中で、各サービスエリアのフードコートにてきのこを使ったオリジナル料理が堪能できる。ここ数年、オンライン開催が続いていたイベントだが、今年は3年ぶりの現地会場での開催というものも多い。

食欲の秋、健康に良くて美味しいきのこを探しに、色々な場所へと出かけてみてはいかがだろうか。