博報堂とユーキャン（東京都新宿区）は共同で、リスキリングプラットフォームの構築を軸に新たな人材事業を展開する新会社「株式会社HUG」を設立し、7月3日から事業を開始した。ジョイント・ベンチャーの設立を通じた新収益の獲得を目指すプログラム「Hakuhodo JV Studio」の一環として推進される。
経済産業省が「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」による体制整備を開始するなど、近年、労働市場改革が進んでいる。このような中で、広告会社の博報堂が培ってきた「コミュニケーションで生活者を動かす力」と、通信教育事業でユーキャンが培ってきた「生涯学習を支援する力」を融合させて、これからの生活者のキャリアデザインを支援する新しいリスキリングプラットフォームの構築を行うこととなった。
HUGは、ハードスキルとソフトスキルの両面を人間力として育むことを「リスキリング」と定義している。プラットフォーム「HUGリスキリング」を構築し、多様な生活者に人材育成・能力開発を実践することを目指す。さらに、企業ニーズが強い一方で人材供給が追いついていない分野へ、HUGリスキリングを通じて育成した人材供給を推進し、将来的には外部の人材企業へリスキリングのノウハウや人材を提供することも目指している。
これに伴い博報堂は、HR関連スタートアップ企業のRoad（東京都江東区）の子会社化を行い、Roadは社名を株式会社RUHに変更した。RUHは人材の「モチベーションエンゲージメント」に強みを持ち、自社で従業員向けにエンジニア領域のリスキリングシステムを開発していた。3社のノウハウを融合することで、実務的なスキル提供から就労支援までを一気通貫で手掛け、「学ぶ」と「働く」が繋がる新しいキャリアデザインの創造を目指すとしている。
画像提供：博報堂（冒頭の写真はイメージ）