アカハネバッタ半世紀ぶりの生息を確認 長野県版レッドリストを改訂

 長野県は18日、絶滅の恐れがある種をまとめた長野県版レッドリストの動物編を改訂し、国内で絶滅したとされていた「アカハネバッタ」の生息を確認したと正式に発表した。長野県での生息の確認は1964年以来の約50年ぶり、国内では新潟県で確認された86年以来で約30年ぶりとなる。
 アカハネバッタの主な生息地は海岸のマツ林周辺の草地等とされるが、内陸部においても同様の環境に生息し、定期的な草刈等が行われる採草地や薪炭林等が重要な生息地となっていた可能性が高い。かつては本州の広範囲で見られたが、激減した原因は近年の生活様式の変化による里山の管理の衰退によるものと考えられている。
 アカハネバッタの生息が確認された具体的な場所は公表されていない。生息地の環境まで含めて保護する対策と、成虫が姿を見せる初夏までに採集を防ぐ体制づくりが急がれる。
 その一方で新たにコウチュウ目のマダラシマゲンゴロウとコガタノゲンゴロウの2種が絶滅とされた。