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子どもに必要な教育資金予想額は、調査開始以来最高の1439万円

ソニー生命保険(東京都千代田区)は12日、大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女を対象に実施した、「子どもの教育資金に関する調査」の集計結果を公開した。大人になるまでに必要な教育資金の平均予想金額は1,439万円で、調査開始以来の最高額を更新する結果となった。

上昇し続ける教育資金

未就学児の親248名に、子どもが小学生から社会人になるまでに、教育資金はいくらくらい必要だと思うか聞いたところ、「1000万円~1400万円位」(31.4%)と「2000万円~2400万円位」(25.4%)の回答が多く、平均予想金額は1439万円だった。過去の調査結果と比較すると、2021年以来上昇し続けており、調査開始以来の最高額を更新した。物価高や値上げラッシュなどを背景に、教育予算も上昇し続けているものと見られている。

また全回答者に、スポーツや芸術などの習い事、家庭学習、教室学習のそれぞれに1カ月あたりいくら支出しているか聞いたところ、平均支出金額は月1万7593円となり、これも調査開始以来最も高い水準となった。就学段階別に月あたりの平均支出金額の合計をみると、未就学児は9218円、小学生は1万8914円、中高生は2万5675円、大学生等は1万6453円だった。これは子どもの将来の可能性を広げるために、学校外教育を積極的に活用する親が増えていると考えられる。

物価上昇による不安

子どもの将来について、教育資金に「不安を感じる」親は83.5%、「不安を感じない」親は16.5%だった。就学段階別にみると、「不安を感じる」と回答した親の割合は、大学進学を控えた中高生の親が87.3%と最も高く、続いて教育費についての情報が十分にない未就学児の親が86.3%となった。不安を感じる理由として、「物価の上昇」(55.7%)が突出して高く、次いで「教育資金がどのくらい必要となるかわからない」(35.2%)、「収入の維持や増加に自信がない」(33.5%)などが挙げられた。

高校生以下の子どもの親等752名に、大学等の学費に関する意識について調査したところ、<大学等の学費は高すぎると思う>に対して、「非常にそう思う」が41.5%、「ややそう思う」が41.4%で、合計8割以上に上った。<大学等の学費を無償化してほしい>では、「非常にそう思う」と「ややそう思う」の合計が83.5%となった。

少子化対策への期待

一方、政府が2023年に決定した「こども未来戦略」では、児童手当の拡充や多子世帯の大学無償化などが掲げられている。2024年10月から行われる児童手当の拡充について、どのくらい期待したいか聞いたところ、<児童手当の所得制限撤廃>については、「非常に期待したい」が27.3%、「やや期待したい」が36.2%、合計で63.5%となった。

また、東京都は2025年度から、所得制限のない私立を含む高校の授業料無償化を開始する。この政策について聞いたところ、<育児支援策として有効だと思う>では「非常にそう思う」31.0%、「ややそう思う」43.8%で、合計74.8%、<全国一律の制度として実施すべきだと思う>では、「そう思う」の合計が79.6%となった。

同調査は、1月31日~2月1日の2日間、大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女1000名に対して、インターネット上で実施された。

画像提供:ソニー生命保険(冒頭の写真はイメージ)