サクラ便り2024〜福島県三春町(1)
福島県の標高が高い地域はまだまだ桜が楽しめる。新幹線の止まる郡山市の東に位置する田村郡三春町は日本三大桜の一つ「三春滝桜」が有名だが、滝桜以外にも、一本で存在感のある桜が至るところにあり、長い距離を移動しなくても、個性的な桜を存分に楽しめる。
平堂壇の桜(へいどうだんのさくら)
田んぼや畑の真ん中にある、丘の上に立つエドヒガンザクラ。道路から見ると少し距離があるので、孤高の桜という表現がふさわしいが、近づくと幹が太いのがわかり迫力がある。道路から良い写真を撮ろうと、望遠レンズを構えている人たちが多かった。
七草木桜(ななくさぎざくら)
こちらも田畑の真ん中の少し小高いところに立つ桜。共同墓地を守るように大きく横に枝を広げている。
七草木の天神桜(ななくさぎのてんじんざくら)
七草木桜からほど近い場所にある七草木の天神桜。こちらは根元に天神様が祭られている。縦方向にすっと伸びた樹形が存在感を際立たせている。
越田和桜
道路からすぐ、舗装された小道を登ったところにある桜。真下に入ると傘の下にいるようで、日の光で透けた花びらがとても幻想的。
三春町はコンパクトな町にも関わらず、町内に約1万本の桜があるため、1日で何本もの有名な桜を巡ることができる。また、どの道を通っても道の脇や民家の庭にも有名な桜に負けない立派な桜もあるので、春のドライブにお勧めである。ただし、看板がついているような桜でも駐車場がない場合もあり、写真を撮る際には、交通や住民の方への配慮が必要だ。
撮影日:2024年4月13日