福島から台湾へ直行 期間限定で台湾便が就航
1月16日に福島空港と台湾を結ぶ定期チャーター便が就航してから約7カ月が過ぎた。当初3月末までの期間限定であったが、4月2日から10月25日まで延長となり、航空券のみの販売も開始された。この機会に台湾から多くの観光客が福島を訪れている。
各地の空港で台湾への直行便が再開
台湾は新型コロナウイルスによるロックダウン解除後、2022年9月29日に「ビザ(査証)相互免除協定」を結ぶ国や地域からのビザなし渡航を全面的に再開し、観光目的での入国ができるようになった。今では、新型コロナウイルス蔓延前と同じように行き来ができ、それに伴い、台湾と日本間の行き来を活性化するために、日本各地の空港で台湾便が再開、または新規で就航している。いくつか例を挙げると、2023年5月には高知龍馬空港から桃園国際空港の定期チャーター便が就航、同年7月には石川県の小松空港の台湾便が再開し毎日運航している。他にも定期便を再開した空港や期間限定でインバウンド向けのチャーター便が就航した空港など、北海道から九州まで各地の空港が台湾との空路を開いた。
福島空港では期間限定で運行
福島空港では今まで台湾行きの便は無かったが、今年の1月16日から毎週火曜日と金曜日のみに運航する定期チャーター便が就航した。はじめはツアーでのみ利用可能だったが、4月2日からは航空券のみでの販売も始まり、旅程が自由に組める個人旅行も可能になった。福島空港のロビーでは台湾の魅力をPRしようと台湾フェアが実施されている他、タイガーエアの航空機と同じ色でラッピングされた送迎バスも運行している。また台湾からの観光客を歓迎する横断幕が張られ、搭乗口への案内も中国語表記で対応している。
実際に台湾便に乗って
実際に福島空港から桃園国際空港行きの飛行機に乗ってみると、ほとんどが台湾から来た旅行客が帰路につくところであり、台湾に向かう日本人はまばらであった。台湾に向かう日本人は年配の方が多く、台湾に行くのは初めてではないと話されていた。座席は8割程度埋まっており、ゆったりとしたフライトであった。台湾へ向かう機内のアナウンスは英語と中国語のみだったのが気になったが、乗客は特に不便な様子は見られなかった。
地方空港のメリット・デメリット
地方空港から海外に行く利点は、搭乗手続きの列が短く、時間をかけずに保安検査場まで行けることだろう。成田空港のような大きな空港であれば出発時刻の2時間前に並んでもギリギリの時間に搭乗手続きが終わることもある。しかし、福島空港の場合、空港の入り口から10秒もかからず手続きカウンターの列に並ぶことができ、並ぶ時間も10分程度だった。空港自体も小さいため、搭乗口まで長距離を歩くこともないのは、荷物の多い旅行客にとってはありがたいのではないだろうか。ただ、国際空港に比べると土産物屋が少なかったり、待合室が小さく待ち時間に楽しめるところが少なかったりするのは、出かける前に心得ておく必要がある。
日本各地で就航している台湾便。関東や関西の国際空港まで行くのに時間のかかる地域に住んでいる人でも気軽に台湾に行ける機会が生まれている。海外の他の地域に比べてフライト時間も約3時程度と短く、時差も1時間と少ない台湾は、海外旅行初心者にも比較的行きやすい場所だ。この機会に興味を持って調べてみてはいかがだろうか。