9月は世界小児がん啓発月間 国内外各地で啓発・支援キャンペーン

9月は世界小児がん啓発月間だ。近年、小児がんの治癒率は向上しているが、いまだ子どもの病死原因の1位となっている。小児がんの実情と啓発の取り組みを紹介する。

小児がんとは、0歳から15歳未満の子どもが罹患するがんの総称。日本では年間約20002500人が小児がんと診断されている。近年、小児がんの治療は向上しており、8割が治るようになったが、いまだ2割の子どもは亡くなっている。

小児がんの治療の多くは、成人よりも強い治療を行う。成長期に強い治療を受けるため、晩期合併症と呼ばれる症状が出ることもあり、治癒後もさまざまな後遺症を抱えながら生活していくことになる。また、患者数が少ないために小児がんの治療方法や医薬品の研究開発が遅れており、研究助成が必要とされている。

世界小児がん啓発月間の9月、「Global Gold September Campaign」として各国政府や国際機関を含む小児がんの支援者が、世界各地の名所をゴールドにライトアップしたり、ゴールドリボンを掲げながら、さまざまなチャリティイベントが開催される。啓発カラーのゴールドには、小児がんに苦しむ子どもたちと、彼らに必要な医療やケアと研究に、「輝かしい光をあてる」という意味が込められている。

日本国内でも各地で9月にさまざまな活動が行われている。

ゴールドリボン・ネットワーク(東京都豊島区)は小児がん啓発月間特設ページを開設し、小児がんを経験した子どもたちの想いをインタビュー動画や作品を通じて発信している。キャンサーネットジャパン(東京都京区、以下CNJ)は、早稲田大学大学院経営管理研究科(早稲田大学ビジネススクール、以下WBS)と共同で、2021年よりWBSの「企業経営と社会変革ゼミ」にて児がん啓発の活動を推進してきた。今年も複数の企業が賛同し、啓発キャンペーンを実施している。

家では91⽇〜30の間、東京都と神奈川県にある不家洋菓子店・不二家レストランの44店舗にて、「ペコちゃん」がゴールドリボンのバッジをにつけている。子ども服を販売するファミリア(兵庫県神戸市)も9130の間、神戸本店と代官山店の2店舗にて、同社のキャラクター「ファミちゃん」がゴールドリボンのバッジをつけて小児がんの啓発を支援している。

画像提供:早稲田大学ビジネススクール 企業経営と社会変革ゼミ
画像提供:早稲田大学ビジネススクール 企業経営と社会変革ゼミ

またCNJは、9月7日に神宮球場で実施される東京ヤクルトスワローズ対阪神タイガース戦を、「キャンサーネットジャパン presents ゴールドリボンナイター」として冠協賛する。この取り組みは、球場に足を運ぶ観戦者に小児がんのことを広く知ってもらい、小児がん治療中の子どもや、小児がんサバイバー達を応援することを目的として、今年で3回目の開催となる。今回は企業や個人からの寄付のほか、2~4月にクラウドファンディングを実施し、開催費用として250万円の支援が集まった。当日は小児がんの子ども達と家族約55名が招待され、小児がんサバイバーによる始球式や、啓発グッズの販売などが行われる予定。

画像提供:キャンサーネットジャパン

冒頭の画像提供:ゴールドリボン・ネットワーク