IUCNレッドリストを更新 気候変動や環境破壊の脅威を警告

国際自然保護連合(IUCN)は、19日、絶滅の恐れがある世界の動植物を掲載した「レッドリスト」を更新したと発表した。今回の発表では7万9837種が評価され、そのうちホッキョクグマ、マンボウ、ヤンバルテナガコガネなど2万3250種が絶滅の危機にあるという。

ホッキョクグマについて今までで最も包括的な評価が行われた。最新の海氷と地域個体群のデータ、コンピューターシュミレーション、統計モデルを用いて、海氷の変化によって引き起こされる地域個体群の大きさの変化を示した。個体数は今後35~40年で30%以上減少する可能性が高いとされた。種の存続にとって大きな脅威は、温暖化を原因とした海氷域の喪失だという。

キノコ類などの多くの菌類にとっては、土地利用形態の変化、生育地の損失と劣化が主要な脅威であるとした。

東中央大西洋に生息する1400種の海産硬骨魚評価の結果、ソコダラ科ホカケダラ属の魚Coryphaenoides rupestrisや、アマダイの一種であるゴールデンタイルフィッシュなど3%が絶滅の危機に瀕していた。その減少の主要因は過剰漁獲であるとした。

日本では、淡水魚のアユモドキが、京都府亀岡市において近く工事が始まる可能性のあるスタジアム建設のために深刻な脅威にさらされていると指摘され、レッドリスト入りした。

(写真はイメージ)