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ユニセフ、子どもの気候変動による被害を報告 COP21に向けて

ユニセフ(国連児童基金)は24日、気候変動による世界の子どもたちへの影響に関する報告書(“Unless we act now: The impact of climate change on children”)を発表した。1億6000万人の子どもが厳しい干ばつが発生する地域で暮らし、5億3000万人の子どもが洪水が頻繁に発生する地域で暮らしているとした。同報告書は11月30日~12月11日にかけて開催される国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)に向けたもの。

厳しい干ばつが発生する地域で暮らす子どものうち3200万人はエジプトのナイル川流域周辺におり、2700万人は西北インドからパキスタンにかけての地域にいる。一方、洪水が頻繁に発生する地域で暮らす子どものうち3億4000万人はガンジス川・インダス川流域を中心とする北インド、バングラデシュ、パキスタンにいるという。

ユニセフは気候変動により干ばつや洪水がより頻繁に発生するようになっているとし、これらが貧富の格差を拡大させることを懸念している。また、気温の上昇により、マラリアやデング熱などの伝染病が拡大しやすくなり、子どもの死亡率を高めることも懸念している。

ユニセフは、子どもを環境の脅威にさらさないためにも、二酸化炭素をより積極的に削減していくことを提案している。

(写真はイメージ)