発がんリスクを減らすには? 生活習慣改善のポイント

日本人の2人から3人に一人はがんになる、と言われている時代だが、生活習慣を変えるだけでもがんにかかるリスクをかなり減らせる。食生活を改善し、睡眠と休養をうまく取り、ストレスを溜めず過労を避け、よく運動すること。などがそれに当たるが、これらの一つ一つを細かく見直し、改善するだけで、高かったがんのリスクを減らせるのだとしたら、試してみる価値はありそうだ。このコラムでは生活習慣改善のポイントを紹介したい。

まずは食生活だが、何よりも食べ過ぎないこと。がん予防には腹7分目がベストと言われている。また、牛や豚、鶏肉の脂肪分をできる限り控えること。これらの脂肪分は胃の中で消化されにくいので、いつまでも胃の中に残ってしまう。体内で消化、排泄されないまま残存し腐敗した脂肪分によって発がんしやすくなる。これらの脂肪の摂り過ぎは大腸がんや前立腺がんの発生にも関与しているという。ただし、魚の脂肪分は悪玉コレステロールを排泄してくれるので良いとのこと。

自己の免疫力を高めるためには、ゆっくりと休養や睡眠を取ること。そして適度な運動も不可欠だ。体を動かすことで新陳代謝が活発化し、体温も上がるので免疫力も高まる。そして、できる限り下半身を冷やさないことだ。

腸は体内で防波堤の役目をしてくれている。そのため、腸内の温度が1度下がるだけでも免疫力が大きく低下してしまい、防波堤が決壊するかのように、細菌やウイルス、有害な物質の侵入を許すこととなり、これらの排泄もうまくいかなくなる。腸の体温が低い人ががんになりやすいとも言われているので、お腹を温めることもがん予防には効果的だろう。

がんを予防すると言われている食品もある。いくつか挙げてみよう。ニンニク、キノコ類、海藻、キャベツ、トマト、大根、ブロッコリー、ニンジン、レバー、かんきつ類、緑茶など。また米は白米よりも玄米が良い。玄米にはセレンという成分が含まれていて、体内に入った発がん物質を無毒化してくれる働きをするという。

これらの食品をうまく組み合わせて、毎日腹7分の量を摂取し、過労を避け、適度に運動し、体を温めてぐっすり休む。休む前に好きな香りのアロマオイルをたいて瞑想するのも良いだろう。ラベンダーとオレンジのブレンドは認知症予防や、安眠効果も期待できる。一方、寝過ぎるのも良くないので、早く寝て、早く起きることだ。

なにかと多忙な師走だからこそ、1年働いた体をいたわりながらメンテナンスし、健康でいられたことに感謝しながら新たな年を迎えたいものだ。

(写真はイメージ)