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次世代EVは車台デザインが自在に ファラデー・フューチャー社

米国の電気自動車(EV)新興メーカーのファラデー・フューチャー(Faraday Future)が発表した同社初のコンセプトカー「FFZERO1」は、スポーツカーそのものの外見もユニークだが、その車台(シャーシー)のコンセプトも非常に画期的なものとなっている。米国で開催されている世界最大の家電見本市、コンシューマー・エレクトロニクス・ショー2016(CES2016)で発表された。

電気とモーター動力だからこそ実現できる「可変するシャーシー」のコンセプトは、「VPA(Variable Platform Architecture)」と呼ばれる。一つのシャーシーを用いてバッテリー出力、車長、駆動系などの設計を自在に変えることができるというものだ。

まず、バッテリーはシャーシーの中央下部に置かれており、個数は自在に変えることができる(写真1・オレンジ部分)。車の特性に応じた出力をバッテリーの数で調整ができるということだ。

そして前後のバンパーは車のデザインに応じて伸縮することが可能(写真2)。また、モーター動力(写真3・赤部分)も車種の特性に応じて設置場所を変えられるため、同じシャーシーを用いて二輪駆動や四輪駆動、フロント駆動やリア駆動などの設計変更ができる。またシャーシーにさまざまなセンサーを装着しており、インターネット接続や自動運転技術へ対応している。

部品やシャーシーのデザインの単純化は、自動車メーカーにとって製造コスト削減の大きなテーマとなっているが、同社のコンセプトは既存の自動車メーカーにとって大きな衝撃を与えることとなるだろう。

写真1
次世代EVは車台デザインが自在に ファラデー・フューチャー社
シャーシー中央下部のバッテリー(オレンジ部分)は搭載する個数を調整できる。

写真2
次世代EVは車台デザインが自在に ファラデー・フューチャー社
車のデザインに応じて前後のバンパー部分を伸縮することが可能。

写真3
次世代EVは車台デザインが自在に ファラデー・フューチャー社
モーター動力(赤部分)も設置場所が自在で、さまざまな駆動系が同じシャーシーで設計できる。

[冒頭の写真]
シャーシーに装着したさまざまなセンサーで、インターネット接続や自動運転技術にも対応。

画像提供:ファラデー・フューチャー

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