エルニーニョ現象、今夏までに収束 11~12月がピーク

気象庁は12日、現在発生しているエルニーニョ現象は今後徐々に弱まり、今春から夏にかけて平常状態に戻る可能性が高いと発表した。

このエルニーニョ現象は2014年の夏に発生したもので、15年11~12月にかけて最盛期となった。同庁によると、15年12 月のエルニーニョ監視海域の海面水温は基準値より3.0度高くなり、11月時点の2.9度より差が拡大していた。基準値との差の大きさは、1997年11月の3.6度、82年12月の3.3度に次ぐ3番目となった。

エルニーニョ現象は、太平洋赤道域の中部から南米のペルー沿岸にかけての広い海域で海面水温が高くなる現象。発生時には世界の天候にさまざまな影響を及ぼしており、日本では北日本を除く広い範囲で冷夏・暖冬になる傾向がある。15年の冬は全国的に平年より気温の高い日が多く、特にエルニーニョ現象がピークとなった11月は沖縄・奄美、12月は東日本で記録的な高温となり、同現象が一部影響しているとみられる。

参考記事
11月にエルニーニョ現象がピークに 西日本を中心に暖冬の見通し
最強のエルニーニョ、世界的に異常気象に

(写真はイメージ)

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