歩行時間と糖尿病リスクの関連を調査 国立がん研究センター
国立がん研究センターが21日、「歩行時間と糖尿病との関連」についての研究結果を発表した。研究結果によると、1日の歩行時間が2時間以上の人に比べて、30分未満の人は、糖尿病であるリスクが1.23倍高くなることが分かった。
同調査は、全国にある10保健所管内に居住する40~69歳の男女を対象に、1988~2000年度および2003~05年度に実施された糖尿病調査から、歩行時間と糖尿病のリスクの関連を調査したもの。平均年齢62歳の2万6488名を対象とした質問票には、1日の歩行時間が30分未満、30分~1時間未満、1時間~2時間未満、2時間以上の4区分から選択してもらい、自覚していない糖尿病を有している人との関連を調査した。
調査結果によると、歩行時間が2時間以上では糖尿病を有している割合が3.8%に対し、30分未満では4.7%となった。この結果から歩行時間が2時間以上と比較すると、30分未満では糖尿病のリスクが1.23倍高かった。
同センターは、歩行時間が糖尿病リスクと関連することを示唆したが、1日の歩行時間は個人のさまざまな生活習慣や健康に対する態度と関連するため、今後のさらなるエビデンス(臨床結果)の蓄積が必要だとした。
(写真はイメージ)