海外在住者がもらってうれしいお土産 ドイツ編(7)塩昆布/昆布茶
本シリーズの第1回目で、ごはんの友ふりかけが、海外生活でごはんを炊くときに重宝する話を書きましたが、ごはんの最大の友はやはり漬物です。しかし、海外で毎日和風の漬物を食べたいと思ったら、樽単位で漬物を大量輸入するか、糠床持参で海を渡らなければなりません……と長年思っていたのです。そんなドイツで暮らす私が見出した妥協案は、「ザウアークラウトにしょうゆをかけて食べる」だったのですが、実はもっといい解決方法があったのですね。それが「塩昆布および昆布茶で、自家製浅漬けを作る」です。
塩昆布は、料亭の高級塩昆布とかではなくて、スーパーに売っている細切りの「ふじっ子」などでOK.。キャベツやニンジン、キュウリなどを漬物に適した大きさに切り、これをポリ袋やジップロックなどに入れて塩昆布と合わせてもみ、冷蔵庫に入れておけば、世界のどこにいようと即席浅漬けができる!というわけです。昆布茶も同じ要領で使えますが、他の料理の調味料にも使えるし、鶏肉のから揚げを作るときの下味に使うとおいしいというレシピを最近発見しました。
余談ですが私は以前、ドイツ生まれの韓国人の友人のお母さん、つまりドイツ在住の韓国人の方からキムチの作り方を教わったことがあります。白菜を塩漬けして漬けダレを自家製するという本格的なやり方で、ただひとつのものを除いて材料はすべて現地調達でした。そのひとつのものとは、トウガラシの粉でした。これだけは何やら、韓国から調達した秘蔵のトウガラシ粉で、風味が落ちないように完全密閉して冷凍保存していました。さすが、韓国人の魂とも言えるキムチなだけあるなと思ったものです。気迫を感じますね。
それに比べて、ふじっ子で作る浅漬け……なんだかちょっと迫力に欠けますが、お手軽でおいしいということで手を打ちたいと思います。