経済自由度指数 日本は22位 世界平均は過去最高
米シンクタンクのヘリテージ財団と米経済誌ウォール・ストリート・ジャーナルが、2016年版の「経済自由度指数(Index of Economic Freedom)」を発表した。日本は73.1点で世界22位だった。1位は香港(88.6点)、2位はシンガポール(87.8点)、3位はニュージーランド(81.6点)だった。世界平均は60.7点で、2012年から4年連続で増加しており、統計開始後22年間で最高値となった。国別では、ミャンマー、ドイツ、インド、フィリピン、ベトナムなど32カ国で過去最高値となった。
同指数は、法制度(財産権の保護、汚職の少なさ)、限定的政府介入(税負担の少なさ、政府支出の少なさ)、制度の効率性(ビジネスの自由度、労働の自由度、通貨の自由度)、市場の開放性(貿易の自由度、投資の自由度、金融の自由度)の4つのカテゴリー、合計10項目で当該国の経済の自由度を評価し、100点満点で指数化したもの。
日本は昨年の73.3点から0.2点減少した。汚職の少なさなどは続けて評価されている一方、「限定的政府介入」と「制度の効率性」のカテゴリーではすべての項目で点数が落ちた。依然として厳格な制度がベンチャー企業の成長を妨げており、終身雇用と年功序列の賃金制度が労働の自由度を阻害しているとしている。
世界の4~10位は順に、スイス(81.0点)、オーストラリア(80.3点)、カナダ(78.0点)、チリ(77.7点)、アイルランド(77.3点)、エストニア(77.2点)、英国(75.4点)だった。アジアでは他に台湾が14位(74.7点)で日本より上位に入り、次いで韓国が27位(71.7点)、マレーシアが29位(71.5点)となった。
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