3.11から5年 防災意識が去年に比べ薄まりも
商品開発コミュニティサイト「みんなのプロジェクト」を運営するオノフ(東京都渋谷区)は4日、同サイトで行った防災に関するアンケート調査の結果を発表した。防災準備として、「携帯ラジオ、懐中電灯など」(93.1%)、「飲料水」(82.2%)、「食料品」(80.0%)を準備している人が多かった一方で、一部の回答では2015年8月の前回調査より防災意識が薄まっていることを表す結果も見受けられた。
防災準備として「食料品」「火災保険、地震保険への加入」「風呂の水の貯めおき」などと答えた割合は前回調査より増加したが、「飲料水」「非常持ち出し袋(リュックなど)」などは減少した。家庭の備蓄食料量は、飲料水は2~3日分(52.0%)が最も多く、4~7日分の割合も増加した。食料品も2~3日分(54.0%)が最も多く、2~7日分で全体的に割合が増加した。
参加経験のある防災訓練は、「避難及び屋内退避に関する訓練」(60.8%、前回調査比4.8ポイント増)が最も多かった。しかし、「初期消火訓練」(52.7%、同3.3ポイント減)、「AED使用訓練」(51.4%、同5.7ポイント減)、「応急救護訓練」(37.8%、同0.3ポイント減)も多かったものの、多くの項目で参加率に昨年に比べて減少が見られた。
3.11以降の意識の変化については、「意識が高まった」など、全体の66.8%が何かしらの変化があったと回答している。一方、「心のどこかでは東京に巨大地震が本当にくるのか?と思っている部分もある」「だんだん薄れてしまっている気がします」「今ではあの辛さを忘れてしまい、用意もおろそかになっている」というコメントも見受けられた。
同調査は、同サイトの登録メンバーを対象に行い、597件の回答を得た。
参考記事:
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防災用品に関するアンケート 災害に備えている人は3割
(写真はイメージ)