イースターシーズンには白い殻の卵が人気(ドイツ)
キリスト教圏では、クリスマスに匹敵する重要な祝日であるイースター。キリストの復活を祝う意味がある祝日だが、「春分の日のあとの最初の満月の次の日曜日」と定められているため毎年日付が異なり、日本ではクリスチャン以外にはなじみの薄い祝日だ。ちなみに今年、2016年の復活祭は3月27日だった。
さて、イースターと言えば復活を意味する卵のシンボルがおなじみ。キリスト教圏ではゆで卵に色塗りをするのがこの時期の伝統行事だが、イースターに合わせてドイツのヴェルト紙が、欧州各国の卵の殻事情について報じた。
卵の殻には、実は白と茶色のものがある。これは雌鶏の品種によって異なるそうで、雌鶏の耳たぶに当たる部分が白い場合は白い卵を、この部分が赤い場合は茶色の卵を産むという。しかし、この殻の色の嗜好が国によって明確に異なっており、ポルトガル、ルーマニア、スロバキアでは100%茶色い殻の卵しか生産されていない。一方、ノルウェー、スウェーデンでは卵の殻の色は90%が白、アイスランドに至っては100%が白だ。ドイツでは、茶色70%、白30%という割合。
しかしイースターが近づくと、ドイツでは白い殻の卵の人気が急上昇、スーパーで不足状態になることもしばしばだという。理由は、ゆで卵の色塗りをするため。色塗りは、やはり白地のキャンバスに描きたいというドイツ人の絵心が、この時期だけ、白い卵の人気を押し上げているらしい。
イースターシーズンの特大卵オブジェ。ドイツで色塗り用卵はやはり白と決まっているらしい・・・
(冒頭写真はイメージ)