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寒雪被害のモンゴル遊牧民に心理・教育・物資で支援 セーブ・ザ・チルドレン

国際NGOのセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが、モンゴルの寒雪害「ゾド」の影響を受ける遊牧民の子どもたちへ物資支援や心理面、教育面での支援活動を1日から開始した。活動期間は6月30日までの3カ月間で、活動資金は約3000万円。

セーブ・ザ・チルドレンは、これまでに遊牧民への現金の支給や、学校への暖房用燃料の支給をしてきた。今回NPOのジャパン・プラットフォームからの助成を受け、新たに、遊牧民の子ども達が通う学校や寄宿舎への支援物資を配布し、学校関係者と連携しながら、親元を離れて暮らす遊牧民の子ども達への心理面、教育面の支援もしていくという。

モンゴルでは、冬にゾドと呼ばれる氷点下40度を下回る極寒の状態が発生することがある。ゾドによる寒さが厳しい日が続くと、遊牧民にとって財産である家畜が寒さと飢えによって大量死することがあり、今冬には既に36万頭もの家畜が死に、生活に支障をきたしている。

モンゴル国家危機管理庁(National Emergency Management Authority)によれば、ゾド、またはゾドに近い状態は全国の6割で確認されており、全人口の約1割にあたる22万5000人、そのうち約2万8000人の子どもが影響を受けているという。2009~2010年のゾド発生の際に、学校へ通うために遊牧民の両親と離れて暮らしている子どもに行った調査によると、子ども達に不安、ストレス、不眠などの症状が確認されている。また、家計が苦しくなると、子どもが生き残った家畜の世話のために学校を休むことも懸念されている。

 
(写真はイメージ)

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