新たに1284個の系外惑星を確認 NASA
米航空宇宙局(NASA)は10日、ケプラー宇宙望遠鏡の観測データから見つかった系外惑星候補のうち、新たに1284個を惑星として確認したと発表した。1995年に最初の系外惑星が発見されて以来、最多となる。
ケプラーは2009年に打ち上げられ、姿勢制御系のトラブルが生じるまでの3年半、はくちょう座方向の約15万個の恒星の明るさのわずかな変化を観測してきた。ケプラーから見て恒星の手前を何かが通過すれば、一時的に恒星の明るさが減り、その後回復する。このようなケースを惑星候補と呼ぶが、惑星ではない他の天体である可能性もあるため、確認が必要となっている。これまでに4302個の系外惑星候補が見つかり、そのうち984個が惑星として確認されていた。今回、99%以上の確度で惑星であると判定された1284個のほか、惑星ではないと確認されたものが707個、残る1327個は99%までの確度はないものの惑星であるとみられている。
明るさの変化の原因が惑星であるのか、別の天体であるのか、これまではフォローアップのための観測が必要であった。今回、そうした観測をせずに、新たに統計的な検証技術を用いて99%以上の確度で惑星候補を検証できるようになった。
新たな1284個の惑星のうち、その大きさから550個は岩石タイプの惑星であるとみられる。そのうちの9つは、惑星表面に液体の水が存在できる「ハビタブルゾーン」に位置している。これでケプラーが見つけたハビタブルゾーンに位置する系外惑星は21個となった。ただし、惑星がハビタブルゾーンに位置しているからといって、水があるというわけではない。
画像提供:NASA