超電導リニア、世界最速時速603kmを達成、自らの記録を更新
JR東海は山梨リニア実験線のL0(エル・ゼロ)系車両による高速域走行試験において、21日に有人走行最高速度時速603kmを達成した。このときの時速600km以上の走行時間は10.8秒、走行距離は1.8km。鉄道史上初めて時速600kmを越えた。従来の世界記録は同じくJR東海のリニア試験車両による2003年の時速581kmであり、16日にもこれを越える時速590kmを記録している
超電導リニアは、車両に搭載した超電導磁石と地上コイルの間の磁力によって車両を10cm程度浮上させて超高速で走行する鉄道。従来の鉄道のように車輪とレールの摩擦を利用して走行するのでなく、車両に搭載した超電導磁石と地上のコイルとの間の磁力によって浮上して非接触で走行するためにこのような超高速走行が安定して可能になった。
L0とはリニアの営業線仕様の第一世代の車両の意味。L0系車両の走行試験は13年から行われている。今回は高速域走行試験とともに長距離走行試験も同時に行われ、1日の走行距離4064kmも達成した。