ノルウェーで電気自動車のみを認可へ
ノルウェーで9年後の2025年から、乗用車のガソリンやディーゼル車の新車登録を禁止し、電気自動車のみが認可される可能性が濃厚になっている。6月9日付のドイツ・ヴェルト紙が伝えた。
同案はノルウェー連立政権の一員である右派ポピュリスト政党から出されていたもので、議会の4大政党の大多数が法制化を支持。国内で強い反対意見はなく、法制化実現に向けて動き出している。
ノルウェーでは昨年、新たに登録された新車の18%が電気自動車で、520万人が電気自動車を使用している計算になる。背景としては、電気自動車の購入に際して消費税がかからず、自動車税、排ガス税も免除され、さらに自治体の公共駐車場での無料駐車、公共の充電スタンドでの無料充電ができる上、西部の都市ベルゲンでは、電気自動車ならば大型車両用車線を走行することも許可されているという数々の優遇措置が挙げられる。ドイツでは電気自動車の充電スタンドが111kmに1軒しか存在していないのに対し、ノルウェーでは13kmに1軒という充実ぶりだ。
ドイツのメディアはノルウェーの急進的ともいえるこのたびの政策案を、「自国に自動車メーカーが存在しないがゆえに可能」とややアイロニカルに評している。一方、ノルウェーに次いでオランダも2025年に、インドは2030年に同様の電気自動車化を目指しているとされる。
(写真はイメージ)