「ふるさと納税」、前年度比4倍以上に 地域活性化へ期待
総務省が14日に発表したふるさと納税に関する現況調査結果によると、2015年度の実績は約1653億円(前年度比4.3倍)、約726万件(同3.8倍)で、大幅に増加していることが分かった。増加した主な理由は「返礼品の充実」や「制度の普及・拡充」など。ふるさと納税が導入された目的である「自治体間の競争」が進んでおり、地域活性化へ繋がりつつあるようだ。
ふるさと納税の受入額が多かった地方団体をみると、どこも返礼品の人気が高い。2015度の受入額が1位だった宮崎県都城市は、宮崎牛や豚肉などの畜産品の人気が高く、2位の静岡県焼津市はミナミマグロの刺身セットなど海産物をウリにしている。返礼品を充実させることで、ふるさと納税の増加だけでなく、各自治体の農畜産物や伝統工芸品のPR効果も狙っているようだ。
また、ふるさと納税を受け入れている自治体の9割は、その寄付金の使途を選択できるようにしており、納税者が税金の使われ方により関心を持ちやすくするしくみにしている。寄付された税金で実施された主な事業は地域の医療、福祉、教育、子育てなどの分野。観光客・交流人口の増加や教育関係事業の充実などの効果が出たとする事業実施団体が多く、地域に活力を与えているようだ。
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