就活2017 6月末の内定率65.3% ここ数年で最高

マイナビ(東京都千代田区)が5日に発表した、2017年卒業予定の学生を対象にした内定率調査結果によると、6月末時点の内々定率は65.3%となり、同月の内定率としては調査を開始した2011年卒以来最高となった。5月末の調査では43.0%だったため、1カ月で22.3ポイント増えたこととなる。前年同月比も21.1ポイント増で、前年の選考活動開始月である8月の69.1%に迫る数字となった。

経団連の指針による選考解禁は2015年卒まで4月だったが、2016年卒は8月に「後ろ倒し」となり、2017年卒は6月に「前倒し」となった。そのため去年に比べて「短期決戦」となることが予想されていた。

内々定保有社数は平均2.0社、内々定を複数獲得している学生の割合は53.3%で、これも前年8月末(それぞれ2.1社、54.7%)に近くなった。理系大学院生の内々定率が79.6%と特に高くなった。

活動を継続する学生の割合は、未内定学生を含めて58.1%で、前月比27.5ポイント減となった。6月で活動を終える学生は増加したが、依然として6割近い学生が活動継続の意思を示している。内々定率の急増のみを見ると例年に増して「短期決戦」のように見えるが、活動継続が6割というところを見ると、一概に短期決戦とは言えないことがわかる。

内々定保有学生に現時点で入社意思の最も高い企業の業種を尋ねたところ、「製造(建設除く)」が31.9%で最も多かったが、1カ月の増加率では「金融」(12.8%、前月比5.8ポイント増)が最も大きかった。企業規模別では、「1000人以上」の合計が49.9%(前月比6.2ポイント増)で、前年8月の47.3%を既に上回っている。

地域別の内々定率では、「北陸」が77.8%でトップとなった。一方で、「九州」が57.8%と、比較的進捗が遅れている。熊本地震の影響が大きかった熊本県の内々定率は46.9%となった。

調査期間は6月25~30日。対象は2017年3月卒業見込みの全国の大学4年生と大学院2年生で、8220人の回答を得た。なお、正式内定は10月以降となるため、文中では「内々定」と表記している。

(写真はイメージ)

参考記事
2017年卒の就活は短期決戦? 5月末内々定率4割超える(2016/06/09)
就活2017 6月中旬で内定率6割到達 半月で約12ポイント増(2016/06/28)
就活2017 解禁前に内定出し42.1% 「短期決戦」は大企業のみか(2016/06/17)

 
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