あらゆる病気を癒す伝説の薬草、インドで今月から探索
インド北部のウッタラーカンド州政府のAYUSH(アーユルヴェーダ・ヨガ&自然療法・ユナニ医学・シッダ医学・ホメオパシー)省は、古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」に描かれた、あらゆる病気を癒す可能性を秘めた薬草「サンジーバニー・ブーティ(Sanjeevani Booti)」の探索を8月から始める。7月28日付のプレス・トラスト・オブ・インディア紙、ヒンドゥスタン・タイムス紙などが報じた。
同州の北は中国のチベット自治区、東はネパールに接し、州都デラドゥンから400kmの中国との国境に近いドローナギリ山付近を探索する。ラーマーヤナの記述によると、戦で負傷して死の床にあったラーマ王子の弟ラクシュマンの命を救うため、ハヌマーンがこの薬草を探すがわからず、ドローナギリ山を丸ごと持ち帰ってきたと描かれている。
同州は、今回の探索資金の助成を中央政府に求めたが断られている。AYUSH大臣のスレンドラ・シン・ネギ氏は、「私たちは自前で探索プロジェクトに取り組む。世界的に見れば、ハーブ市場は活況を呈しており、命を救う可能性を秘めた伝説の植物を同定していく」と述べた。探索に割り当てられる予算額はまだ明らかになっていないが、29日付のAFP通信では、約3億9000万円を投じて取り組むことを決めたと報じられている。
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