【コラム】71年目の終戦記念日 戦争を知り、平和に関心を
8月15日、日本は71回目の終戦記念日を迎えた。広島に原爆が投下された6日、長崎に原爆が投下された9日、日本が終戦を迎えた15日という記念日を送る8月は、日本にとって平和について関心が高まる時期でもある。だがしかし、71年が経っても知られていないことや、明らかにされていないことは少なくない。
例えば、「6月23日」。沖縄県ではこの日が慰霊の日とされている。この日が沖縄にとって組織的戦闘が終結した節目とされているからだ。しかし、この日の存在は沖縄県外ではほとんど知られていない。
また、長野県にある「松代大本営」。長野市に近い善光寺平一帯に広がる、地下壕などの地下軍事施設群だ。本土決戦に備え、日本の中枢を松代へ移そうという計画が存在していた。実際には、松代へ大本営が移動される前に終戦を迎えたため、その存在や、地下壕の工事による犠牲者の存在などについては、県内においてもほとんど知られていない。
戦後71年を迎え、このような当時のことを知っている戦争体験者は高齢化が進んでいる。一方、若者世代は、インターネットが発達し、核家族化も進む中、高齢者世代と直接対話する機会が少なくなっている。平和への関心が高まる8月。帰省して家族と会う人も多く、平和について話題にしやすい時期とも言える。今年の夏は、平和について語り合ってみるのはどうだろうか。
(写真はイメージ)