イケア・ドイツが無期限返品システムを撤回
大手家具・家庭用品チェーンのイケア(本社・スウェーデン)が、2014年にドイツの顧客に対して宣言した無期限返品システムを、このたび撤回することを発表した。17日付の南ドイツ新聞オンライン版が伝えた。
イケアは2年前、2014年8月25日以降にドイツ国内のイケア店舗で購入した商品のほとんどを、レシートさえあれば無期限で返品可能にすると発表。商品は、長年使用したものであろうと、破損したものであろうと、交換または返金が可能という前代未聞のシステムを導入した。しかしイケアはこのたび、同システムを撤回することを決定。理由として、「顧客に需要がないことが分かった」「同社の返品期限の世界基準を統一する必要があるため」と説明している。
イケア・ドイツの顧客満足度担当マネージャーのコレヴァ氏は、返品期限を無期限にしたことによって、同社にどれだけのコスト負担が生じたかについてはコメントを差し控えたが、「無期限にした後も、顧客の90%は購入後2~3カ月以内に返品をしてきた」と強調。最も多かった返品のケースは、「その場の気まぐれで購入したと思われる、10ユーロ(約1135円)前後の商品だった」としている。
なお、2016年9月1日以降、イケア・ドイツでの返品期限は購入後1年以内となるが、8月31日までに購入した商品に対しては、今後も無期限返品期間が有効となるとしている。
※1ユーロ=113.5円で換算(19日時点)
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