九州ふっこう割10~12月分、きょう発売 8割超が「利用したい」
熊本地震による九州の観光客数減少を受けて実施された、旅行代金割引制度「九州ふっこう割」。9日から第二期(利用可能期間10~12月)の販売が開始される。地方経済総合研究所(熊本市中央区)が行った「熊本県の観光に関するアンケート」によると、「九州ふっこう割」を「利用してみたい」と回答した人の合計が、九州外で8割超、九州を含めた全体では9割弱が利用意向を示した。
九州ふっこう割は、熊本地震の影響により九州全域で大幅に減少した観光客回復のために、国の補助で九州7県への旅行代金などを割り引く制度。実施期間は2016年7月1日~12月31日で、熊本県、大分県への旅行は7~9月が最大7割引、10~12月が最大5割引になる。
同調査によると、「是非利用してみたい」「機会があれば利用してみたい」と回答した人の合計は、九州外(関東・中京・関西圏の合計)で82.8%となった。九州を含めた全体では84.7%が利用意向を示した。利用意向は高かったが、その認知度は、九州では64.3%の人が何らか知っていたのに対して、九州外では26.3%にとどまり、更なる情報発信の必要性を示す結果となった。
「九州ふっこう割」を利用して訪れてみたい県は熊本県がトップとなり、熊本県の中では阿蘇地域が56.2%で最も多かった。また九州各県の分野別ランキングでは、「旧跡」や「自然」分野で熊本県がトップとなった。熊本県の観光に対する関心が高まっていることについて、同研究所は「熊本城や阿蘇の被災状況をマスコミが大きく報道した影響も大きい」としており、注目が集まっている機会を捉えるために熊本城の復旧過程を「見せる」観光など、官民での継続的な対策が必要としている。
参考記事
「九州ふっこう割」関連ツアー 旅行各社で販売(2016/7/13)
画像提供:九州観光推進機構