中国初の宇宙実験室「天宮2号」、打ち上げ成功

中秋の名月の下、15日夜22時04分にゴビ砂漠にある酒泉衛星発射センターから、中国初の宇宙実験室「天宮2号」が長征2号Fロケットで打ち上げられた。575秒後にロケットから正常に切り離され、天宮2号は予定した軌道に投入された。

天宮2号は、中国の有人宇宙飛行プロジェクト「三段階」発展戦略の第二段階の第2ステップ最初の宇宙船で、本当の意味で最初の宇宙実験室だと報道されている。2011年9月に「天宮1号」が打ち上げられたが、これは第二段階の第1ステップとして宇宙船によるランデブーやドッキング技術の確立を主目的としていたためだ。なお、三段階発展戦略の第一段階は有人飛行船「神舟」を打ち上げること、第二段階は長期運行できる宇宙実験室を打ち上げて短期の有人滞在を行うこと、第三段階は宇宙ステーション「天宮」を建設して、大規模な宇宙実験を展開することだ。

今回打ち上げられた天宮2号は、天宮1号のバックアップ機をベースに改良したもの。実験モジュールと資源(機械)モジュールから構成されており、全長10.4m、重量8.6t、最大直径3.35m、翼幅18.4mの太陽電池パドルを備え、設計寿命は2年だ。

2人の宇宙飛行士を乗せた神舟11号が10月中旬に打ち上げられ、軌道上で天宮2号とドッキングする。1カ月程度滞在して宇宙飛行士への影響を調べ、各種の科学実験をする予定だ。中国版の宇宙ステーションの実現に向け、戦略的に1歩ずつ着実に進んでいることがうかがえる。

画像提供:中国航天科技術集団公司

 
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