ドイツの初夏とともに現れるイチゴ小屋
サマータイムに切り替わり、4月に入ってぐっと日が長くなってくるとドイツの街中に出現し始めるのがイチゴ小屋。これは、露地栽培のイチゴを販売する季節限定の仮設店舗なのだが、重厚で質実剛健なドイツの街並みに突如現れるかわいらしいたたずまいが、それだけで道行く人たちの気持ちを浮き立たせてくれる。
また、この季節、イチゴと並んで販売されているのがホワイトアスパラガス。ハウス栽培の野菜や果物が、季節を問わず手に入るようになったご時世だが、ドイツの国産露地栽培のホワイトアスパラガスは厳密にシーズンが決まっていて、解禁日が4月20日、シーズン終了日が6月24日なのだそう。これは、露地栽培のイチゴが最高においしい時期にも重なっている。
冬の季節が長いドイツでは、太陽の光降り注ぐ短い夏の時間が本当に貴重。人々は積極的に外に出て日を浴び、夏の季節を心から楽しむ。時を知り、その時だけにしかできないことを楽しむ方法を、ドイツ人は本当に上手に心得ていると思う。