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ニホンコウノトリの卵を交換 多摩動物公園と兵庫県立コウノトリの郷公園

 多摩動物公園(東京都日野市)と兵庫県立コウノトリの郷公園(兵庫県豊岡市)は、それぞれの園内で産卵されたコウノトリの有精卵を交換した。多摩動物公園から郷公園への移送が4月30日、郷公園から多摩動物公園への移送は5月6日に行われた。多摩動物公園に郷公園から移送されるのは昨年に引き続いてだが、郷公園への移送は初めて。施設間で有精卵を交換するのは国内で飼育されているニホンコウノトリの遺伝的多様性を維持することが目的。
 ニホンコウノトリは特別天然記念物の絶滅危惧種。全長約1.2m、体重約4kg。東アジアの草原や湿地に生息し、魚・カエル・ザリガニ・バッタなどを食べる。明治以前には日本でも普通に見られた鳥だが、乱獲や農薬等、環境の変化により野生のものは日本から姿を消してしまった。
 多摩動物公園は1998年に日本で初めてとなる飼育下でのニホンコウノトリの繁殖に成功して以来、人工繁殖も含めて数多くのペア形成や繁殖の実績を作ってきた。