ロンドン発! 都市混雑を減らす新提案
住んでいる当の本人たちはさておき、国外の人たちからは移住したい場所として依然人気とされている都市、ロンドン。世界的にも大都市の中心部は、交通渋滞や人の行き交いなどの混雑に悩まされている。そんな渋滞を緩和するべく、このたび地下鉄トンネルを利用した都市計画が話題を呼んでいる。「ロンドン・アンダーライン(London Underline)」と名づけられた計画は、使われなくなった地下鉄トンネルや駅、倉庫を利用して市内中心部を移動する「自転車」の混雑を減らそうというもの。主には自転車道なのだが、この地下道には高速自転車道を作るだけではなく、歩道や店舗も構築されるとのこと。そうして人の流れを地下へ地下へと促す。そして、注目すべきが地下ネットワークを運営するのに必要な、電力供給の方法だ。歩行者が道路を踏みしめる力を、つまり運動エネルギーを電力に変えるという。先に開催されたロンドン・オリンピック時にPaveGen(ペーブジェン)社が開発した技術だ。世界で初めて地下鉄を開業した都市だけに、地下道の新しい活用方法は、他の大都市計画にも一石を投じることになるだろうか。都市の構造も新しくしてこそ道はふさがれないはずだ。