花便り~ヒメジョオン
懐かしい花を見つけた。都会ではあまり見なくなったが、昔はいたるところで目にした、俗に貧乏草とも言われるこの花。一面に咲き誇っている姿に、その名前とはまた違った印象を受けた。
4~5月頃に咲くのはハルジオン。この時期6~8月にかけて咲くのはヒメジョオン。ハルジオンの葉は、茎を抱くような形で生えているのに対し、ヒメジョオンは茎から真っ直ぐに生えている。またハルジオンの茎は中が空洞だが、ヒメジョオンの茎は空洞になっていない。北アメリカ原産の帰化植物で、日本へは明治維新前後に鑑賞目的で移入され、当初は「柳葉姫菊(ヤナギバヒメギク)」と呼ばれ珍重されたという。その生命力の強さにより、今では日本全土に広がっている。
一輪一輪よく見れば可愛らしい花だ。「素朴で清楚」という花言葉がまさにぴったり。これからは貧乏草とは呼ばず、柳葉姫菊と呼ぶことにしよう。
花言葉:素朴で清楚
ヒメジョオン(姫女苑):キク科ムカシヨモギ属