かつて「御泉水屋敷」と呼ばれていた名園 福井県 養浩館庭園
11月の終わり、福井県福井市宝永にある
養浩館庭園は、その高い芸術性と数寄屋造りの建物により、江戸時代中期を代表する名園の一つとして知られている。第二次世界大戦中の福井大空襲で、建物などが焼失したものの、石組みや地割りなどはほぼ当時のまま残った。1982(昭和57)年には国の名勝に指定され、同時に、庭園の修復と建物の復原が行われた。建物を復原する際、庭園との一体感や水との親和性を損なうことがないよう、発掘された礎石の上に直接建てており、座敷から眺める視線の高さは、当時のまま保たれているという。
庭園内を巡ってみると、どこを切り取っても、額縁をつければそのまま名画となりそうだ。日本庭園の繊細な美しさに、改めて魅了された。福井駅から徒歩15分。入場料は大人210円(隣接する郷土歴史博物館との共通券は340円)。じっくりと、時間をかけて訪れて欲しい場所だ。
【施設情報】
養浩館庭園
福井県福井市宝永3-11
http://www.history.museum.city.fukui.fukui.jp/yokokan/
TEL:0776-20-5367(福井市文化振興課)
営業時間:午前9-午後5時(夏期は午後7時)、年末年始休園